自然数の括弧を含む式の計算【数と式・高校数学の復習1-4】

数学

高校数学の復習の記事です。

自然数の括弧を含む式の計算について解説します。

括弧を含む式の計算

定義

  • 括弧を含む式では、まず括弧内の計算を先に行います。次に、括弧外の計算を行います。

計算例

\((2 + 3) \times 4\)

まず括弧内の計算を行います。

\((2 + 3) = 5\)

次に

\(5 \times 4 = 20\)

\(10 \div (5 – 3)\)

まず括弧内の計算を行います。

\((5 – 3) = 2\)

次に

\(10 \div 2 = 5\)

複数の括弧を含む式の計算

定義

  • 複雑な計算式を整理するために、丸括弧 ( )中括弧 { }大括弧 [ ] を使うことがあります。
  • 計算の順序として、まず括弧内の計算を優先して行います。
    1. 丸括弧 \(( )\) 内を最初に計算
    2. 次に中括弧 \(\{ \}\)
    3. 最後に大括弧 \([ ]\)

計算の順序とルール

  • \([\{()\}]\)の順で計算を進めます。
  • 括弧が複数重なっている場合、最も内側から順に計算を行います。

例題 1: 丸括弧のみを含む計算

計算式:

\((5 + 3) \times 2\)

計算手順:

  1. 丸括弧の中 \((5 + 3)\) を計算すると、\(8\)になります。
  2. それを \(2\) と掛けるので、\(8 \times 2 = 16\)。

答え:

\(16\)


例題 2: 中括弧を含む計算

計算式:

\(\{ 2 \times (3 + 5) \} – 4\)

計算手順:

  1. 丸括弧の中 \((3 + 5)\) を先に計算します。
    \(3 + 5 = 8\)
  2. その結果を使って \(2 × 8 = 16\) を計算。
  3. 最後に中括弧外の \(16 – 4 = 12\) を計算します。

答え:

\(12\)


例題 3: 大括弧を含む計算

計算式:

\([ 6 \times \{ 2 + (3 + 1) \} ] – 10\)

計算手順:

  1. 最も内側の丸括弧 \((3 + 1)\) を計算します。
    \(3 + 1 = 4\)
  2. 次に中括弧 \(\{ 2 + 4 \}\) を計算します。
    \(2 + 4 = 6\)
  3. それを使って \(6 \times 6 = 36\) を計算。
  4. 最後に大括弧外の \(36 – 10 = 26\) を計算します。

答え:

\(26\)


例題 4: より複雑な括弧を含む式

計算式:

\([ 8 – \{ 5 + (6 \div 2) \} ] \times 3\)

計算手順:

  1. 最も内側の丸括弧 \((6 \div 2)\) を計算します。
    \(6 \div 2 = 3\)
  2. 次に中括弧 \(\{ 5 + 3 \}\) を計算します。
    \(5 + 3 = 8\)
  3. それを使って大括弧 \([ 8 – 8 ]\) を計算。
    \(8 – 8 = 0\)
  4. 最後に \(0 \times 3 = 0\) を計算します。

答え:

\(0\)

問題

以下の式を計算せよ。

(1) \(2 \times [5 + 7 \div \{ 6 \times ( 9 – 3 \times 2 ) – 11\} -4] \)

解答例:クリックして表示

(1) \(2 \times [5 + 7 \div \{ 6 \times ( 9 – 3 \times 2 ) – 11\} -4]\)

\(= 2 \times [ 5 + 7 \div \{ 6 \times (9 – 6) -11\} – 4]\)

\(=2 \times [ 5 + 7 \div \{ 6 \times 3 – 11\} -4]\)

\(=2 \times [ 5 + 7 \div \{18 -11\} -4]\)

\(=2 \times [ 5 + 7 \div 7 -4]\)

\(=2 \times [ 5 + 1 – 4]\)

\(=2 \times 2\)

\(=4 \)

参考文献

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芳沢光雄著 『高校数学の教科書』

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