論理記号と演算子の類似性【形式論理学9】

logic 形式論理学

論理学を学ぶ記事です.

本記事では,論理演算について説明します.

論理和

\(A \lor B\)の真理表を以下に記します.

\(A\)\(B\)\(A \lor B\)
111
101
011
000

これは,1と1を演算して1,1と0を演算して1,0と0を演算して0,という計算を行っているともいえます.

このように論理式を演算にしたものを論理演算といいます.

選言を演算にしたものを論理和といい,\(+\)で表します.

\(1+1=1,1+0=1,0+0=0\)となります.

これを電子工学では真理値表として以下のように書きます.

\(A\)\(B\)\(A+B\)
000
011
101
111

論理学の真理表と逆順に書いていきますので,注意が必要です.

論理積

\(A \land B\)の真理表を以下に記します.

\(A\)\(B\)\(A \land B\)
111
100
010
000

これを論理演算としたとき,論理積といい,\(\cdot\)と書きます.

\(A\)\(B\)\(A \cdot B\)
000
010
100
111

反転

\(\lnot A\)の真理表を以下に記します.

\(A\)\(\lnot A\)
10
01

これを論理演算としたとき,反転といい,\(\overline{A}\)と書きます.

\(A\)\(\overline{A}\)
01
10

排他的論理和

排他的選言とは,命題\(A\)か\(B\)のどちらかということです.

これを\(A \;\unicode{x22BB}\; B\)と書きます.

\(A\)\(B\)\(A \;\unicode{x22BB}\; B\)
110
101
011
000

排他的選言を論理演算にすると,排他的論理和になります.

エクスクルーシブ・OR,XORなどともいいます.

記号では\(\oplus\)とかきます.

\(A\)\(B\)\(A \oplus B\)
000
011
101
110

否定論理積

否定論理積とは,命題\(A \land B\)の否定ということです.

これを\(\lnot (A \land B)\)と書きます.

\(A\)\(B\)\(\lnot (A \land B)\)
110
101
011
001

これはシェファーの棒記号でも表せます.

\(\lnot (A \land B) \Leftrightarrow A \mid B\)

否定論理積は論理演算ではNANDといいます.

記号では\(\overline{A \cdot B}\)とかきます.

\(A\)\(B\)\(\overline{A \cdot B}\)
001
011
101
110

否定論理和

否定論理和とは,命題\(A \lor B\)の否定ということです.

これを\(\lnot (A \lor B)\)と書きます.

\(A\)\(B\)\(\lnot (A \lor B)\)
110
100
010
001

否定論理和は論理演算ではNORといいます.

記号では\(\overline{A + B}\)とかきます.

\(A\)\(B\)\(\overline{A + B}\)
001
010
100
110

参考文献

形式論理学に関する参考文献を以下に挙げます.

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野矢茂樹著,『論理学』

長岡亮介著,『論理学で学ぶ数学』

赤攝也著,『現代数学概論』

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