真理関数から論理式を決定すること【形式論理学7】

logic 形式論理学

数学の学び直しのための記事です.

本記事では,真理関数(真理表)から論理式を決定する方法について解説します.

真理関数から論理式を決定する方法

二つの原子式からなる命題\(X\)の真理関数(真理表)から\(X\)の論理式を決定する方法を考えます.

例として,下記の真理表で表される論理式\(X\)を考えます.

\(A\)\(B\)\(X\)
111
101
010
001

\(X\)は\(A\)と\(B\)が共に真のとき真ですので,\(A \land B\)を含みます.

\(X\)は\(A\)が真,\(B\)が偽のとき真ですので,\(A \land \lnot B\)を含みます.

\(X\)は\(A\)と\(B\)が共に偽のとき真ですので,\(\lnot A \land \lnot B\)を含みます.

以上より,\(X \Leftrightarrow (A \land B) \lor (A \land \lnot B) \lor (\lnot A \land \lnot B)\)となります.

あとは上式を簡単にします.

\(X \Leftrightarrow (A \land B) \lor (A \land \lnot B) \lor (\lnot A \land \lnot B)\)

\(\Leftrightarrow ((A \lor (A \land \lnot B)) \land (B \lor (A \land \lnot B))) \lor (\lnot A \land \lnot B)\)

\(\Leftrightarrow (A \land ((B \lor A) \land \top)) \lor (\lnot A \land \lnot B)\)

\(\Leftrightarrow (A \land (B \lor A)) \lor (\lnot A \land \lnot B)\)

\(\Leftrightarrow A \lor (\lnot A \land \lnot B)\)

\(\Leftrightarrow (A \lor \lnot A) \land (A \lor \lnot B)\)

\(\Leftrightarrow \top \land (A \lor \lnot B)\)

\(\Leftrightarrow A \lor \lnot B\)

\(\Leftrightarrow B \Rightarrow A\)

以上の同値変形で,分配律・消去律・排中律・トートロジーの性質を利用しています.

二つの原子命題の結合で表される分子命題の真理関数

例えば,下記の真理関数を\(1101\)と書くことにします.

\(A\)\(B\)\(X\)
111
101
010
001

二つの原子命題の結合で表される分子命題の真理関数は,\(0\)か\(1\)の四つの並びですので,\(2^4=16\)通りとなります.

試みにすべて求めてみますと,下記の表の通りになります.

\(1111 \dots \top\)\(1110 \dots A \lor B\)\(1101 \dots B \Rightarrow A\)\(1100 \dots A\)
\(1011 \dots A \Rightarrow B\)\(1010 \dots B\)\(1001 \dots A \Leftrightarrow B\)\(1000 \dots A \land B\)
\(0111 \dots \lnot A \lor \lnot B\)\(0110 \dots A \Leftrightarrow \lnot B\)\(0101 \dots \lnot B\)\(0100 \dots A \land \lnot B\)
\(0011 \dots \lnot A\)\(0010 \dots \lnot A \land B\)\(0001 \dots \lnot A \land \lnot B\)\(0000 \dots \bot\)

二つの原子命題からなる分子命題は,どんなに複雑なものでも,変形して必ず上記の\(16\)通りの論理式に直せるわけですね.

しかも,例えば\(0111\)の命題\(\lnot A \lor \lnot B\)は,全体を否定すると\(0\)と\(1\)が反転しますので,\(1000\)の命題\(A \land B\)と同値になります.

ということは,とりあえず \(1111\)から\(1000\)を覚えておけばOKということですね.

すると,命題は\(\top, A \lor B, B \Rightarrow A, A, A \Rightarrow B, B, A \Leftrightarrow B, A \land B\)となり,これまでみてきた基本的な結合子でことたりる,というわけです.

それ以外は,上記の命題に否定\(\lnot\)を作用させれば得られます.

参考文献

形式論理学に関する参考文献を以下に挙げます.

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