高校数学の復習の記事です.
本記事では整式について簡単に説明します.
文字式と単項式
数を文字に置き換えてつくられた数式を文字式と呼びます.
たとえば,\(3 \times 4 \times 4\)の\(4\)を\(a\)で置き換えたら,\(3 \times a \times a\)となります.
ここで,かけ算の記号“\(\times\)”は省略しますし,\(aa\)は\(a\)の二乗であって,\(a^2\)と書きますから,上記の式は\(3a^2\)となります.
このような,数と文字からなる,かけ算と割り算のみからなる式を単項式といいます.
文字にかけられている数を係数といいます.
単項式の次数
単項式で掛け合わされている文字の個数を次数といいます.
全ての文字の数の個数をいう場合と,ある特定の文字の個数をいう場合があります.
例:\(2a^2b^3\)の場合,全ての文字に関しては次数は\(5\)であり,\(a\)に関しては次数は\(2\)であり,\(b\)に関しては次数は\(3\)です.
多項式
いくつかの単項式を加えたり,引いたりしたものを多項式といいます.
例 \(2x^3+x^2\),\(x^4y^3-3xy^2+2\)
多項式の中の一つの単項式を単に項とよび,この言葉は単項式という言葉より頻繁に用いられます.
多項式の書き方には,次数の高い項から並べる降べきの順と,次数の低い方から並べる昇べきの順がありますが,ふつうは降べきの順に並べることが多いです.
降べきの順の例 \(4x^3+5x^2-x+9\)
昇べきの順の例 \(3-2x+5x^3-x^4\)
例題
例題1 下記の式の項を降べきの順に並べよ.
⑴ \(5x^2-4x^5+7-5x^3+8x^4\)
⑵ \(9y^4-3y+5y^2-2\)
解答例
⑴
\(5x^2-4x^5+7-5x^3+8x^4\)
\(=-4x^5+8x^4-5x^3+5x^2+7\)
⑵
\(9y^4-3y+5y^2-2\)
\(=9y^4+5y^2-3y-2\)
例題2 下記の式の項を括弧内の指示に従って並べよ.
⑴ \(x^2y^2+3x^2y-2xy^2+5xy-1\)
(\(x\)について降べきの順に)
⑵ \(p^3q^2-4pq^3+p^2q^2-3pq+2\)
(\(q\)について降べきの順に)
解答例
⑴
\(x^2y^2+3x^2y-2xy^2+5xy-1\)
\(=(y^2+3y)x^2+(-2y^2+5y)x-1\)
⑵
\(p^3q^2-4pq^3+p^2q^2-3pq+2\)
\(=-4pq^3+(p^3+p^2)q^2-3pq+2\)
参考文献
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芳沢光雄著,『新体系 高校数学の教科書』
高校数学を一通り眺めるのに役に立つと思います.
長岡亮介著,『総合的研究 数学I+A』
網羅的な参考書です.