細胞と細胞内小器官【高校生物1】

細胞 高校生物

高校生物の学び直し記事です.ここでは細胞と細胞内小器官について概説します.

細胞と細胞内小器官

細胞は生物を構成する基本的な単位です.

細胞はいくつかの細胞内小器官からなります(図1‐1).

図1‐1 細胞の構造(左―動物の細胞,右―植物の細胞) Shutterstockより

Nucleus:(細胞)核,Nucleolus:核小体,Rough Endoplasmic Reticulum:粗面小胞体,Smooth Endoplasmic Reticulum:滑面小胞体,Golgi Apparatus:ゴルジ体,Ribosome:リボゾーム,Mitochondria:ミトコンドリア,Lysosome:リソソーム,Vacuole:液胞,Peroxisome:ペルオキシソーム,Chloroplast:葉緑体(植物細胞)

(細胞)核:遺伝情報DNAを有しています.

核小体:リボソームRNAを合成します.

リボソーム:タンパク質を合成します.

粗面小胞体:リボソームが付着した小胞体です.

ミトコンドリア:代謝してエネルギーを産生します.

ゴルジ体:タンパク質を修飾します.

滑面小胞体:糖質の代謝を行います.

リソソーム:細胞内で消化を行います.

液胞:余分な水分を貯留しています.

ペルオキシソーム:過酸化物を分解します.

葉緑体(植物細胞):植物細胞に存在し,光合成を行います.

細胞は細胞膜により外界から隔離されています.

細胞内は細胞質基質で満たされています.

植物細胞では,細胞膜の外に細胞壁があります.

細胞と細胞内小器官をグループとして覚えるといいと思います.

細胞には細胞内小器官がある

  • (細胞)核
  • 粗面小胞体
  • 滑面小胞体
  • ゴルジ体
  • リボソーム
  • ミトコンドリア
  • リソソーム
  • 葉緑体
  • 液胞
  • 細胞膜
  • 細胞壁

細胞内小器官の大きさ

リボゾーム:約20nm,リソソーム:約0.5μm,ミトコンドリア:直径約0.5μm,

(細胞)核:約6μm.

光学顕微鏡の分解能(見える最小の大きさ)は0.2μm程度であり,リボゾームは光学顕微鏡では見えません.

図1-2 光学顕微鏡と電子顕微鏡 Shutterstockより

問題

問題1

下記の文の括弧内に当てはまる語を一つ語群から選べ.

植物の細胞では,核やミトコンドリアのように動物細胞にも共通に存在する細胞小器官のほかに,植物に特徴的な細胞小器官として葉緑体や大きく発達した(    )を観察できる.

【語群】小胞体,中心体,ゴルジ体,液胞

(2001年度センター試験より引用)

解答例

液胞…植物細胞においては大きく発達した液胞がみられることがある.

参考文献

大森徹・伊藤和修著,『日本一詳しい大学入試完全網羅 生物基礎・生物のすべて(改訂版)』

山川喜輝著『大学入試 山川喜輝の生物が面白いほどわかる本』

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